理系の大学、大学院に通われている方であれば、研究室に配属されて、自分の研究分野、研究テーマに取り組んでいくことになります。
今回は、理系大学生・大学院生が勉強するべきトピックについて、5つに絞ってご紹介していこうと思います。
今回紹介する事柄は、全てについて以下の点が共通しています。
- どの分野、どの大学に通っておられる方にもできること
- どの分野、どの進路に進む方でも将来的に役立つこと
- できるだけ早い間に始めるべきこと
できるだけ早い間、できるだけ時間に余裕がある間に始めておくことによって、今後の人生にも大きな影響を与えるであろう勉強ばかりです。
早速1つ目から紹介していきます!
目次
1 お金の勉強
個人的なおすすめ度、優先度 | ★★☆ |
手軽さ、即効性 | ★★☆ |
日本人の金融リテラシー
日本人の金融リテラシーの低さというのが、最近になって盛んに議論されるようになって来たように思います。
特に、YouTubeにおいても、金融に関する内容を発信するチャンネルや動画も増えてきましたし、そういった動画を一度は目にしたことがある方も、結構多いと思います。
誰にとっても、現代を豊かに生きていくためには、お金の知識は必須でもあります。例えば、
- 家計(支出・収入)の管理、それを元にした生活設計
- 国内外での金融経済に関する知識
例えば、以下の様に思い当たることはありませんか。
- ローン・クレジットに関しては、聞いただけで何となく抵抗感がある…
- 生命保険をはじめ、保険制度に関するリテラシーが無い…
- 資産形成や、株、投資に関する知識が、殆どない、よく分からないから怖い…
これは、日本の教育制度としても課題であるというところはあります。学校教育の中で、金融に関する内容を勉強するという機会が少ないというのが現状です。
しかし、そんなことを今自分たちが言っても仕方がありません。
と同時に、まだ手遅れなわけでも決してありません。今からでも、何歳からでも金融に関する教養は勉強することで身につきますし、早く始めれば始めるほど、経験も結びついてきます。
お金とは、現代人が一生向き合っていく概念の1つ
お金の問題というのは、人が生まれてから死ぬまでつきまとう問題でもあります。
しかし逆に言えば、金融や経済に関する知識を今のうちに身に付けておくことで、それが一生自分の役に立つということも十分に考えられます。
お金の勉強をすることで得られる効果は、自分の人生規模で考えても役立つものばかりです。
- 自分の支出・収入を管理する癖がつくこと
- お金に対する嫌悪感、抵抗感を少なくしていくこと
- 経済的な余裕を生み、一定水準の幸福度を確保すること
- 自分の将来像、将来設計について、時間をかけて考えてみること
今回は、金融リテラシーを爆上げしてくれる強力な本をご紹介します。
おすすめの本
お金の大学
こちらの本は、「中田敦彦のYouTube大学」の中でも、中田さんが取り上げていた一冊ですし、金融や資産に関する勉強をしたい方にとっては有名になりつつある本です。
2 デザインの勉強
個人的なおすすめ度、優先度 | ★★☆ |
手軽さ、即効性 | ★★★ |
デザインの勉強?っと聞いてもあまりピンと来ていない方も多いような気がします。
しかし、ここでのデザインというのは主に、人前で発表をする際に役立つデザインの勉強です。
理系なのにデザイン…? 理系だからデザイン
「理系なのに、わざわざこんなに美的センスや才能が必要そうな分野を勉強するのは、どうなの…?」
っと言ったように、
理系なのに、わざわざデザインを勉強したり、芸術性を磨くということをする必要はないようにも思われるかもしれません。
しかし、言うなればそれはむしろ逆です。理系の大学生、大学院生の方であれば、この考えはむしろ改める甲斐があるはずです。
理系であっても、デザインのセンスや教養が必要になる場面というのは、意外とあります。その最たる例が、以下のようなシチュエーションです。
- 研究室での論文発表、卒論、修論などの発表
- 大学の講義、ゼミでのプレゼン資料
- 学会等でのポスター発表
- 研究費の申請書
デザインというのは多くの場合、視覚や聴覚など、人間の感覚やセンスに働きかけるものです。
理系大学生・大学院生が習得するべきデザイン能力
デザインや芸術といった分野に対して、どうしても不安を払拭できないという方もいらっしゃるかもしれません。しかし、理系大学生・大学院生が勉強をするとなれば、そこまで身構える必要はありません。
何も、Webデザイン(プログラミング)や、本格的なグラフィックデザイン、映像制作の技術やノウハウを勉強する必要があるわけではないのです。
あくまでも、日々の勉強や研究活動を円滑に進めたり、他人に伝えやすくするための技術、知っておくとアドバンテージになるようなテクニックさえ習得していれば、ひとまずはOKです。
それができるだけでも、理系大学生・大学院生のデザイン能力を順位化したら、かなり上位層に食い込むと考えても過言ではありません。
理系大学生・大学院生がとくに勉強しておいたほうが良いという具体的なテクニックは、主に以下のようなものが王道です。
- 図、グラフのわかりやすい作り方、使い方
- 見やすく、内容を引き立たせる色彩や文字の大きさなど
- 文章全体のレイアウト
これらのスキルというのは、一度勉強しておけば、将来的に永久的に役立つ上に、独特のセンス、才能が必要なことでもありません。
デザインを勉強していないとどうなるのか…?
デザインに関して、少しは精通していたり、知識がないことによって損をするという場面もあります。
- いくら内容が良かったとしても、相手にそれがよく伝わらない、理解してもらえない
- 先輩や先生からの信頼が得にくくなる
- 申請の採択、発表の入賞なども遠ざかる
2つ目と3つ目はともかく、1つ目の事態は容易に起こりうると思います。
おすすめの本
ということで今回は、「デザインを勉強したいと思い至った方に読んでほしい!」、私が特におすすめする本を3つに絞ってご紹介したいと思います。
Amazonの方では、ここで取り上げる3冊がデザイン初心者のための入門書として、まとめて紹介されています。3冊全てを読んでみなくても、今の自分に合っているという本を一冊でも選んでいただけると良いかと思います。
なるほどデザイン
「デザインを学びたい!…でも、知識も無いし全くの初心者…」という方にとっても、ぜひともおすすめしたいデザインの本が、まさにこれです。
アマゾンのランキングでも、「グラフィックス・DTP・DTM入門書」の部門においてベストセラーに選ばれるほど有名な一冊です。
ただし、「これだけで良いデザインが作れるようになる…!」とも限らないというのが、私がこの本を読んだ感想です。
あくまでも、良いデザインをするためのお手本集、1つの理想型という見方もできます。
- デザイン業界で働いていない、働く予定はない方
- デザインを趣味の一環として楽しみたい方
- 読書としてのデザインを、手軽に楽しみたい方
- これまでとは違った視点から、自分や世の中のデザインを見直してみたい方
ノンデザイナーズ・デザインブック
タイトルでは「ノンデザイナーズ」っと謳っているくらいなので、これはデザイナーでない方のための本、ということで間違いはないかと思います。
しかし、私がこの本を読んでみて感じたのは、本書が想定している真の読者は「普段から発表資料などを作る際、デザインという概念については全く意識した経験のない人」だということでした。
近接、整列、反復、コントラスト
という4つのデザインの原則を紹介しつつ、良いデザイン、悪いデザインを左右で見比べて、筆者と一緒にデザイン脳の構築を目指していきます。
即効性があるというのもこの本の大きな特長で、デザインの基本となる大原則を活かしつつ、自分のデザインセンスを養ってくれる一冊となるはずです。
- 基礎的な内容から、デザインを本格的に学んでみたいという方
- 実用的かつ、即効性のあるテクニックや原則を知りたいという方
デザイン入門教室
こちらも、デザインを学んでみたいという方の入門書、始めの一冊としては最適な一冊なはずです。
特に、PowerPointや、Wordなどで文書、資料を作るという際には、役立つ内容、具体的かつ実用的な方法が多く掲載されています。
- デザインの基本を、王道から段階的に学んでいきたい方
- 「デザイン入門教室」よりも、もっと濃い内容が知りたい方
- Word、PowerPointなどを使って、普段から資料を作る方
3 英語の勉強
個人的なおすすめ度、優先度 | ★★★ |
手軽さ、即効性 | ★☆☆ |
大学生がする英語の勉強というと、大きく以下の様に分かれると思います。
- TOEIC、TOEFLなど、資格試験に向けた勉強
- 英会話をマスターするなど、より実践的な勉強
1つずつ紹介していきたいと思います。
1 資格試験に向けた勉強
1つ目は、TOEIC、TOEFL、英検といった英語の資格試験に向けての勉強です。
- 就職活動の際に自分の英語力をアピールするため
- 大学院進学(入試)の成績提示のため
- 英語のスキルアップを図るため
- 単に自分の語学力を試してみるため
英語の勉強は、誰しもがその重要性を理解していつつも、大半の方が敬遠しがちな経口にあるという印象があるのではないでしょうか。
しかし逆に言えば、自分が周りよりも時間と労力をかけてやれば、その分だけ周りとの差もつきやすいという捉え方もできるはずです。
資格試験であれば、一回でも良い点数を獲ってしまえば、それからしばらくその資格や点数を使い回すこともできたりしますから、時間がある間に対策を始めることを強くおすすめします!
2 英会話をマスターするための勉強
英会話の勉強は、資格試験の勉強と並行して行うという方も多いような気がします。
昔と比べて、実践的な英語力を学ぶための方法は、確実に多様化しているのは間違いありません。金銭的にも、精神的にも、そのハードルは間違いなく低くなっていると思います。
- オンライン英会話に通う
- 英語で日記を書く
- 英語で独り言を呟く
- SNSで発信する
ちなみに、今この記事を書いている自分も実践していることでもあります。
英会話練習の効果は、もしかすると資格試験の勉強よりも実感しにくいかも知れませんが、時間をかければかけるほど、自分の成長できることでも有るはずです。
4 地頭を良くするための勉強
個人的なおすすめ度、優先度 | ★★☆ |
手軽さ、即効性 | ★☆☆ |
地頭の良さというのが生きる場面はたくさんあります。
- 日々の勉強の中で、深い思考を実践する事ができる
- 得られた情報を、正しく解釈、適切に分析する
- 次の自分の行動、研究活動の糧に出来る
- ひいては、人生の限られた時間を有効活用する などなど
この他にも、様々な規模感、様々な場面で、誰しもが役に立つ能力であるとも考えられます。
この地頭力に関しては、そもそも定義自体が難しいと思います。それでも、あえて一言で言うなら、
持っている知識・情報をもとに、それらを適切に咀嚼・加工して、問題解決、情報の伝達に上手くつなげる力
だということができます。(一言と言いながら、やや長い言い回しですね…)
要は、「持っている情報から、最適解を求めるためのプロセス、能力」とも言えます。
地頭の良さとは何か?
地頭力というのは、一重に、「この能力さえ秀でていれば良い!」っといった言い方をすることはできません。
例えば、「地頭が良い!」っといった方には、こんな力が備わっていると考えることができます。
- 論理的思考力
- 言語能力(国語力・語彙力)
- 様々な分野の知識(高い専門性・関連分野の知識)
- コミュニケーション能力
- 要約力(表現力) など
こうやって列挙しても尚、必ずしもこれらだけではありません。
地頭の良さとは、言い出すときりがないほどの能力も含んでいるという側面があります。(例といいながら、まだまだこの列挙も抽象的だと感じるカモしれません。)
ということはもちろん、これらを一度に短期間で習得し、さらに向上させようとするのは、はっきり言って不可能に近いですよね。
だからこそ、地頭力の向上については、長期的な訓練が必要になるという訳です。
おすすめの本
ゼロ秒思考
この本の題名にもなっっている「ゼロ秒思考」という実践法について、本書では詳しく書かれています。
ゼロ秒思考を簡単に説明するなら…
自分が考えたこと、心に止まったことを、1枚のコピー用紙にひたすら書き殴り、自分の思考や感情を余すところなく吐き出すこと
この方法は、継続すると地頭力の向上はもちろん、日々の生活の中でポジティブシンキングが習慣化され人生規模で考えても、大きなメリットを得ることができます。
詳しい方法については、本書で解説されておりますので、気になった方はぜひとも手にとって下さい!
5 自分の力でお金を稼ぐこと
個人的なおすすめ度、優先度 | ★★★ |
手軽さ、即効性 | ★☆☆ |
今回の記事は、これをおすすめするために書いたと言っても過言ではありません。
これはすなわち、「副業を始めてみよう!」という結論そのものです。
自力でマネタイズを達成することをおすすめする理由は、以下の3つです。読んでいただければ、皆さんの副業に対する意欲も高まると思います。
努力は夢中に勝てないから
「努力は夢中に勝てない」という言葉を知っていますでしょうか。
その言葉の通り、自分が義務感、責任感から受け身でやらされていることよりも、主体的に「これがやりたいっ!」っと言ってやってみることの方が、ずっとモチベーションが継続しやすいはずです。
そもそも副業というのは、誰かから「これをやれっ!」といってさせられるものではないはずです。寧ろそういった副業では、自分自身の力で長期的に継続していくのもしんどいはずです。
- どんなビジネス方法で稼ぐか
- どんな労力や時間をかけて稼ぐか
- どこまでの金額を稼ぐことを目指すのか
何をやるにも個人の自由です。数ある形態の中で、自分が夢中になれて、本気で取り組める方法を模索するのは良い方法です。
一生役に立つ経験になり得るから
副業をするメリットの2つ目は、長期的に有効であるという可能性が高いからです。
- 研究を継続しようにも、途中で挫折したり、その道を諦めることも考えられる
- 就職してからも、自分で稼ぐ能力があれば、いざというときにも負担が少ない
自分の逃げ道を作ることが出来るから
これは、先程の内容とは少し重なる部分はあるかと思いますが、
特に、研究室に配属されて、毎日苦労をしながら研究をしている大学生・大学院生にとって、ふと思い当たることがあるはずです。例えば、
- 「この研究を続けて、本当に意味があるんだろうか?」
- 「自分はこれからどうやって生きていけるのだろうか?」
- 「研究職や技術職として、自分は生きていけるだろうか?」
自分が、今後は今までとは違う道に進みたいと思ったりした際に、研究以外の進路として、逃げ道を用意しておくというのが、賢い選択の1つでもあります。
副業の具体的な種類や方法については、いまやネットで調べれば山ほど出てきます。
とりわけ今回は、副業を初めて見たいという方におすすめの方法について、何冊か紹介したいと思います。実際に私が読んだことのある本も多いので、よろしければご覧ください。
おすすめの本
本気の副業術
著者は、株式会社「GOAL-B」の経営者でもあるAKIOBLOG氏です。YouTubeでも、個人チャンネルや、GOAL-Bのチャンネルが有名ですので、ご存じの方も多いのではないかと思います。
副業で月収100万円を達成するために行ったこと、副業に対するモチベーションに関する話題など、「これぞ、副業を目指す方へのお手本!」っと思えるほどの濃い内容が綴られています。
空想教室
この本の著者である植松さんは、北海道の町工場から、ロケットを打ち上げて航空・宇宙事業に研究、事業をされています。
周りからの反対と支援、生まれた環境や境遇、夢や目標に向けた努力など、植松さんの生き様や生い立ちを通して、我々の人生にも役立つであろう教訓を、たくさん学ぶことが出来る一冊です。
まとめ
今回は、理系の大学生・大学院生を始め、若い間に実践しておくべき勉強について、5つに分けて紹介してきました。
今回学んだことを、一挙にまとめて起きましょう。
個人的なおすすめ度、優先度 | 手軽さ、即効性 | |
1 お金の勉強 | ★★☆ | ★★☆ |
2 デザインの勉強 | ★★☆ | ★★★ |
3 英語の勉強 | ★★★ | ★★☆ |
4 地頭を良くするための勉強 | ★★☆ | ★☆☆ |
5 自分の力でお金を稼ぐこと | ★★★ | ★☆☆ |
時間の余裕があるうちに行動を…!
それでは、今回のまとめに入っていきます。
理系大学生、特に大学院生といえば、一般的に忙しいキャンパスライフを送っているイメージがありますし、実際に文系の学生さんとも比べて、その傾向が強いのも事実だと思います。
しかし、あくまでもそれは個人的なイメージかもしれませんし、そんな忙しい毎日を送る方であっても、今回紹介したような自己研鑽の時間を大事にしている方も、大勢いらっしゃいます。
しかも、将来的に大学院に進学したり、あるいは社会人として働き始めるとなると、今よりももっと忙しい生活が待っているかもしれません。
そうなると、今まで以上に自分への自由な時間を確保することが難しくなると考えられます。
- 研究室のコアタイム
- 勤務時間、残業時間での仕事
- 休日でも、研究室や会社に通うこと
しかし、研究を始めていないという学生や、普段からダラダラ過ごしてしまうという人、時間に少しが余裕があると言う方は、チャンスに巡られていることは間違いありません。
今までの自分に向き合ってみる
少しは自由な時間、空いている時間を捻出しつつ、少しでもいいので、これまでの自分と、kレからの自分に思いを馳せてみましょう。
- 今まで自分が目を背けてきたこと
- 何となく先送り、後回しにしてきたこと
- いつの間にか自分が毛嫌いして、途中で挫折してしまったこと
- 自分が興味を持ったことがないような分野など
例えば、上記のような内容にも向き合ってみるの良いのではないでしょうか?
- 将来的に、今よりも時間的な余裕があるとは限りません。
- 将来的に、自分が取り組みたいこと、興味ある分野が現在と同じであるとは限りません。
だからこそ、今のうちに行動しておけば、将来的にもきっと役に立つ機会に巡り会えるはずです。
「あのときに、この勉強をしておいてよかった‥!」
そう思えるためにも、限りある自分の人生という財産を大切にしましょう。
みなさんの今後の行動、豊かな人生の一助になれば幸いです。
最期までお読みいただいて、どうもありがとうございました。