こんにちは、とある闇薬学の張本人です
今回は、理学部と工学部の違いについてお話していこうと思います。
これを読まれている方の中には、中学生、あるいは高校生で、将来大学に進学したいと思っている方もいるのではないでしょうか。
理系の方であれば、一般的に、その大半がこの理学部や工学部といった学部に進学されるかと思います。
さらに、学生ではない方であっても、理学部と工学部って、どっちも
「『THE理系!!』って感じがするけれど、その違いがなかなか分からない…」
という方もいらっしゃることでしょうから、今回はそういった方々に対して、分かりやすく説明していこうと思います。
早速行きましょう!
学問的違い、目標の違い
理学部と工学部を区別する上で重要になってくる観点はズバリ、
扱う学問の違いです。
それぞれその名の通り、理学部は「理学」(science)を、工学部は「工学」(engineering)を学び、そして研究する学部です。
扱う学問が違っていれば、もちろんその目的も違ってきそうなものですが、大事な前提はどちらも同じです。
それは、どちらも人類に幸福をもたらす研究であるということ…
理学
理学とは、簡単にいってしまうと、よく私たちが「科学」、「理科」というような呼び方をするものを研究する学問です。
理学の目標は、私たちの生きている世界が、どのような法則に基づいて成り立っているのかを探り、私たちの身の回りで起こっている現象を説明していくこと…
すなわち、「この世界の真理を探究すること」です。
理系の学問の中でも、理学は最もその根幹を成す学問ですので、よく「基礎」を研究する場と呼ばれたりします。
これだけでも何だか、理系っぽい匂いがプンプンしますね…
しかし、理学だけで私たちの生活が豊かになるわけではありません…
なぜなら、この世界の仕組みがたくさん分かったところで、人間はまだ、その仕組みをうまく利用することはできていないからです。
自分たちの手で解き明かしてきた自然界のルールを、今度は自分たちの役に立つようにうまく利用してあげることが必要なのです。
そこで登場するのが工学です。
工学
工学とは、
こちらは、理学と比べると、直接的に人間の生活を豊かにしてくれるといえるかも知れません。
それは先ほども行ったように、自然界のルールを、自分たちの都合が良いように利用していくことが可能だからです。
これがすなわち、「実用化」です。
工学の具体的な学問の例としては、機械工学や建築工学、電子工学、遺伝子工学など、例を挙げればきりがないほどです。
このように、理学によって明らかになった仕組みを、人間が豊かに暮らしていくために利用しようと試みるのが「工学」であり、理学の「基礎」に対して、「応用」と呼ばれることが多いです。
ただし、何でもかんでも、好きなようにできるわけではありません。
もちろん、それなりに制限があります。
例えば、資金、資源の問題です。
どれだけ良い技術が開発されても、それを利用するためのコストが高すぎては、実用的であるとは言いにくいです。
例えば、自動車の燃費がその良い例かも知れませんね。
さらに、人体や、生態系、環境への影響なども考慮する必要があります。
こういった、現実世界の様々な制約の中で理論を作り上げていくのが、工学の大きな役目です。
いかがだったでしょうか?
理学部にも工学部にも、どちらにもそれぞれ良さというものがあって、どちらもとても魅力的な学問です。
今後、理系として進学をしようと考えている方や、少しでも興味のある方など、少しでも役に立てていただけると嬉しいです。 sdpri